職場や環境によりますが、大部分が、こんな感じだと個人的には思います。
✅和菓子職人(経営者・専従者)の年収は400万~650万。スタッフ・バイトは年収300万。
税金対策が優秀な店は、実質の所得がこれ以上あります。
✅朝早い・体力(特に腕力・腹筋)必要・仕事を同時進行する能力必須。
✅改善されているが、業界はまだまだブラック!事前調査で知ること!働きたいなら割り切る!
✔ 和菓子職人が1日どんなことをしているのか知りたい人
✔ 転職サイトなどに書いていない、本当のことを知りたい人
✔ 和菓子職人になりたい。和菓子屋で働きたい。何が必要か知りたい人
あんこが好きすぎて、
和菓子屋で働きたいんだけど、実際は、どんな仕事をしているの?
体力と力さえあれば、大丈夫かな?
求人サイトや紹介に載っているような忖度された「アットホームで楽しいですよ」的な
内容じゃなくて、めっちゃ細かくしりたい。
給料とか休みとかどうなってるの?
実はね。転職サイトの見た情報と実際の現場は、違うことが多いよ!
だから、ギャップを感じて、働き始めたのにすぐやめてしまう人が多いんだ。
真実と魅力をちゃんとみんなに知ってもらわないと!!!!
次の時代の担い手が。。。。。
一例として、私が朝起きて出勤してから、どんな仕事をしているか、給料はどれくらいか
ちょーーー細かく教えるね!!!
その前に、和菓子屋にも色々タイプがあること知っておこう。
世界には、様々なタイプの和菓子屋があり、方針やスタイルも多種多様。
でも、ざっくり分けて書くけど、こんな感じだと思う。
私は色んな所で働いたので、まあまあ知っていると思います。同業の仲間もいるし。
知っている限りの内容でそのまま話すよ。
日持ち・ストックがある和菓子屋
焼菓子など日持ちのする和菓子&仕入れの商品がメイン。
常温で販売が多く、冷蔵ショーケースなどがほぼない。
店舗には接客スタッフしかいない場合が多く、
菓子の事を詳しく質問した場合は、答えられないケースがある。
包装技術、添加物などで日持ちさせている。
餅菓子など、本来日持ちしない和菓子も扱っていることもある。
日持ちするので、店舗に工場をもたず、製造元から送られてくる場合が多い。
色んな所にあるし、急な用事があっても、買いやすい!
ただし、目新しさ、レア度に欠ける。
本来日持ちしない菓子を包装技術と添加物で長持ちさせている傾向があります。
個人的には好きではないですが、安定感があります。
✍ 店舗で働いた場合は、やりがいはそこそこ。工場の場合は、単純作業の可能性大。
朝生菓子メインの和菓子屋 松島屋 高木屋老舗 伊勢屋 など
大福、だんご、餅菓子、おはぎなどの日持ちのしない和菓子が主力。
朝仕込んでその日に作って売る和菓子(朝生菓子)がメイン。
お赤飯や、お正月の餅、誕生餅など、特別な行事の和菓子も扱っていることもあります。
日持ちさせないなくても良いので、添加物を使っていないお店が多い。
子供から大人まで幅広く人気で、安心して食べられる。
贈答用より、自宅用の購入者が圧倒的に多い。
店前を通ると、もち米を蒸かしている美味しそうな香りがする。
店舗と工場は直結していて、設備はボイラー、餅つき機、団子成形機などが主力。
このタイプの和菓子屋で働くと早朝からバリバリ働きます。
特に1日中、大量の米を扱うので、仕込みから完成まで、まあまあ体力がいります。
すぐ売れてしまうのと、餅生地などが冷めると作業性が悪い為
仕事は、スピード重視型です。
✍ このタイプで働いた場合、忙しさになれるまで大変です。常に動き回り、体力根気がいります。
水仕事が多く、冬場は手が荒れるので注意。夏場は死ぬほど熱いです。
包餡の手数を少なく効率的に早く。間違いなく、お客さんや、周りの職人に急かされます。
王道・正統派の和菓子屋
朝生菓子から季節の上生菓子、行事ごとの和菓子など、一通りの和菓子を扱うお店。
このスタイルが一番多いと思う。地域の和菓子屋、有名チェーン和菓子店も多い。
季節毎に変動する和菓子、行事・慶事の注文、キャパがある限り、あらゆる和菓子を扱う。
和菓子修行として迎えてくれる店も多く、作り方・接客・経営のことなど、幅広く教えてくれることが
多い。
仕事においては、幅広い知識と技術がいる。
たぶん、一番やりがいがあるかもしれない。
レシピ数も多いし、通年販売している商品と季節で変わる商品の開発など
様々なことを臨機応変にやらなければならない。
和菓子職人を目指す人は、得られる知識や技術が多い、このタイプのお店で修業を始める。
専門の和菓子屋 あぶり餅 本家 根元 かざりや 長命寺櫻もち 山本や など
その道一筋、1~2種類の和菓子だけを製造・販売。特化型和菓子屋さん。
古くから老舗がかなり多い。
その道を認められ、宮中に納めていた証として、「御菓子司」などと名乗っている店などがある。
昔から変わらない製法、材料にこだわりがあるお店が多い。
その為、材料費の高騰の影響を受けやすい。
観光客・行事客などが多く、また古くからの常連の大口顧客がいる。
敢えて時代の流れに合わせないことで、和菓子屋の風情ある趣を醸し出している。
最近は、どら焼き専門店を開業が流行っているのか?
海外の和菓子屋 アメリカ・フランスなど
多種多様すぎて判別ができない。
だいたいが日本の和菓子とは違い、その国に合わせた仕様となっている。
見た目が派手な和菓子が多い。
海外は水が硬水のため、小豆がうまく炊けないケースが多い。
海外で働きたい場合は、ネットで調べることもできるが、
個人的には事情を良く知る人に紹介してもらっていった方が絶対にいい!
方法として、
和菓子の専門学校の窓口に聞く。海外への就職はあるか。
また、外国人向けに、和菓子教室を開いている人へ聞く。ヒントがあります。
和菓子職人の1日、私の場合。
✔王道・正統派の和菓子屋。
✔在庫を持たず、なるべく出来立てを提供したい。
✔完全分担せずに、臨機応変に協力型。
- 4:50
出勤出勤。着替えて、衛生チェック。特に、傷と爪・髪の毛を。
- 5:00
仕事開始店舗の電源ON → 作業台を拭く、簡易清掃 → ボイラー・小豆炊き釜点火。まずは、朝生の仕込み。
ボイラーの蒸気が上がる前(点火から10分後・冬場は13分後)までに、
上新粉を捏ねて、ボイラーセット。もち米も水を切ってセット。赤飯の米もセット。 - 5:15蒸している間に、店頭の掃除。特にショーケース。
掃除しながら、レジ起動&包材・備品などをチェック。問屋や材料発注。
- 5:30小豆の窯が吹き上がる。
ここから餡に仕上げるまで(12時くらいまで)面倒を見ながら、
同時進行で仕事をこなす。朝生生地が蒸し上がるまでに半製品を仕上げる。
- 6:00赤飯仕上げ → 蒸した上新粉を団子生地に仕上げ →最後に大福仕上げ。
同時進行で、半製品の仕上げ・小豆釜。
大福の作業中は手が離せないので、他の仕事とかぶらないように
タイミングよく行う。 - 7:00納品の商品・店頭商品・注文商品をすべて揃える。
店の裏口オープン、早朝のお客さん・業者が来る。
- 8:00
開店門戸を開け、開店。店売りの商品・在庫が少なくなったらすぐ仕込んで作る。
店頭が忙しくなったらヘルプへ行く。
配達があれば配達へ(小豆釜は引継ぎを) - 12:00釜の小豆を餡に仕上げる。
- 12:30休憩
店頭の在庫を確保して休憩。
- 13:30午後の仕事開始、午前中に引き続き周りを見ながらこなす。
時期によって、忙しさのレベルが違う。
- 16:00退勤。
持ち場を綺麗にし、引継ぎをしっかりと工場は当日分の製造ストップ。
翌日の仕込みと清掃をする。 - 18:00閉店。
店頭はレジ〆と清掃。翌日の準備等。
工場は小豆、米など、計量したり、翌日の仕込み。
(閉店まである程度終わらす) - 18:40全員退勤。
店を点検し、完全に撤収。
みんな疲れているので、ダラダラと話し込まないで、
バイトやスタッフをすぐに帰してあげる。
常に立ちっぱなし、何かしら在庫が切れそうなので、常に動きます。
時間を常に気にして、動く。
慣れると、仕事以外でも役立つ「一生モノのスキル」を体得できる。
特に、開店するまでが大変かなぁ。間に合わせないといけないからね。
イレギュラーなことが起きると段取りが、崩れるよ~。
この前、配合をミスっ大惨事となりました。分かる方ごめんなさい。。
開店待ちのお客さんをさばいて、やっとひと段落です。。。。
その後は、店を広く見ながら、何をすべきか考えて行動します。
パズルみたいなもので、優先順位を決めて、どう当てまめるのか。
弟子にどう指示を出すのか、自分はどう動くのかがポイントですね。
時間を見ながら、効率的に同時に仕事を進めていかないと遅れてしまいます。
もっと早くから仕込めますが、
なるべくできたてを提供したいので、この時間割になっております。
⇩に私が働いていた店の記事もあります。
まあまあ辛い思いしましたが、これがベースとなり今があるわけです。参考にどぞ♪
ホワイト和菓子屋・都内修行編 超ブラック和菓子屋・地方修行編
能力・技術は自然とつく!大事なのは、機動力のある体を維持すること。
はじめは、慣れるまで誰でもできません。当たり前です。
個人差があるので、過度に気にしすぎないこと。
周りより劣っていると思わない。あなたは後から爆発的に成長するかもしれません。
ベテランでも、同時に周りを見ながら、仕事をうまく進めていくのは結構大変。
でも、心配はいりません。
✅包餡など、個々の技術は、たくさん経験すれば自然とついていきます。
✅仕事の段取りも最初は大変でも、慣れるとつきます!
✅気持ちだけは強く。意識することでより早く、成長できる。
どの仕事についても、言えそうなことですね。
しかし、和菓子屋で働くためには、他の仕事より強い肉体が必要です。
✅だいたい空調がない。冬は寒く、水仕事で手がめっちゃ荒れる。夏はもう。うん。店頭との寒暖差が。
✅小豆・米1袋30㎏、砂糖1袋20㎏を扱います。あと、色々持ち運んで、けっこう重いです。
✅1日立ちっぱなし、繁盛店は右往左往します。疲れます。
✅ブラックで、職人気質が多い傾向のこの業界、上司や人間関係が悪いとメンタル削られます。
✅トータルで腰の負担がヤバい。腹筋・腰回りを鍛えないとバランス悪化でやられます。
✅忙しい時は、食事・水分補給怠ってしまうので、燃費よくないとバテます。
✅睡眠時間を確保できないと、翌日地獄。
はい。私は全部経験しました。(笑)
ある程度の体を作っておかないと、辛いですよぉ~
和菓子屋で働くなら、徹底的にリサーチする。
和菓子屋で働くなら、店の情報を調べまくって下さい。
ネットの情報は当てになりません。
なぜそこまで徹底した方がいいのか?
地方修行で働いて、
死ぬほど辛い目にあったからです!笑)
実際私が、やった方法をおすすめします。
①電話で経営者にアポをとって話を聞く。
経営方針・学べるもの・人間関係・売上・給料・今後の展開など、気になること全て
②その和菓子屋の一番下っ端の従業員に話を聞く。
経営者の話と乖離がないか答え合わせ、どんなことをしているかリアルな実態を聞く。
③最後に同業者、店で働いていた事がある人の店に行って聞く、
専門学校などの評価などを聞いて精査して決める!
実質はサラリーマン以上稼いでます。和菓子職人の年収。
もちろん、ある程度繁盛していなければいけませんが、
創業数十年のお店、新規の人気店は間違いなく稼いでます。
結論から、言うとこれは自分で経営していて、
自営業・個人事業主である場合です。
【月商700万・和菓子職人兼経営者+専従者2人+従業員10人の場合】
✅ 自営・経営者の和菓子職人の年収 500~850万 + 節税対策で実質100万以上。
✅ 雇われているバイト・修行者 300万未満
サラリーマンと違い、厚生年金が無かったり、デメリットがありそう?
いやいや、それを吹き飛ばすくらいの税金対策ができる利点があります。
なぜならば、値段設定や、確定申告での経費計上、控除がめっちゃできるからです。
特に、店舗と自宅が一体型の和菓子屋は、食費、水郷光熱費の一部を経費にできます。
服なども、ワークマン+で買えば経費になります。
一方、和菓子屋で雇われて働いている人は、給料は低めです。バイトは最低賃金くらいです。
和菓子修行の身であり、惚れた商品や、技術、師匠がいるならば
いずれ、開業するんだから修行として、割り切るといいかもしれません。
まとめ
✔ 仕事の忙しさは、職場次第。でも、どこも人で不足で忙しい。タスクワーク必須。
✔ 和菓子屋で雇われると賃金やすいが、自営の和菓子職人は色々工夫できるので高給。
✔ 慣れると能力はつく、肉体と体調管理を特に気をつける。
✔ 働きたいなら、良く調べる。その職場で働いている人に直接聞く。
ネットはあてにならない。
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