いつも当和菓子ブログを見て、いただき本当にありがとうございます。
もうすぐ、3月の春分の日ですね。
「おはぎ」ですね。
※春の彼岸は牡丹の季節。本来は「おはぎ」ではなく、「ぼたもち」と呼びます。
しかし、みんなが「おはぎ」って言っているのでいつの間にか、「おはぎ」で通っています。
いますぐ、作りたい方は ずっと下へスクロール ↓↓↓
「おはぎ」は 「ビックマック」とほぼ同じ。
和菓子屋さんに買いに行く方も多いのではないでしょうか。
和菓子職人、経営者である私から見ると、
はっきり言って
「おはぎ」の値段は高けぇです。
材料原価 × 和菓子職人の技 × 販管費 を加味しても、高いです。(笑)
だいたい1個65g~75gで150円~170円くらいが相場です。
材料も作り方もシンプル。
米と餡を包むだけです。
それでも、お客さんが買ってくれるのは、
「おはぎ」に魅力を感じているから。
必然的にお金を出して買います。
みんなが値段をあげても買ってくれる。
ビックマック と 同じです。
購買意欲を表す「ビックマック指数」というものを経済ニュースで聞いたことありませんか?
店や企業が値段をあげても、消費者が買う。原価低いのに・・・
おはぎも値段を上げても、お客さんは買ってくれます。
ビックマックは普段の食事。
おはぎは季節ものという違いはありますが
あんまり変わらないと思います。
ビックマックは作ろうとすれば手間かかるかもしれません。
おはぎは、とてもシンプルだけど、和菓子屋さんじゃないとできない。っと
考える方もいらっしゃると思います。
和菓子を作っている私から見れば、
めちゃくちゃ簡単に作れるのに、とっても儲かる「おはぎ」です。
はっきり言って、
あまり知られたくないです。
しかし、
和菓子離れが進んでいる現在、そんなことを言ってられないので
このサイトで色々紹介しているのです。
特に「おはぎ」などの餅菓子は
生産効率 × 利益率 が極めてよいです!
完全に真似されてしまうと 私たちは困ってしまいます(笑)
そこは負けないように技でカバーしますし、
「和菓子屋でないといけない!」という動機づけを行っていきますが、
「えっ!和菓子屋の「おはぎ」ってこんな簡単に再現ができるの!?」
と知ってしまえば、もう買わなくなるかもしれませんよ(笑)
⇩ あんまり関係ないけど、米農家が和菓子職人に教えてくれた
「本当に美味しいお米の炊き方」の記事もあるので、ぜひご覧ください⇩
スーパーで売られている日持ちする「おはぎ」は買うな
スーパーの2、3日日持ちするような「おはぎ」を買っちゃう人を見ると
和菓子屋として寂しいですね。
スーパーの批判ではありませんよ。
スーパーでも手造りしていて、当日物の和菓子屋より良い「おはぎ」も売られています。
わざわざ日持ちさせている事が気に入らない のです。
※個人の感想です。
添加物のいれすぎです。
健康的に良くないし、本来の和菓子と名乗ってほしくない。
それでも美味しく感じるのは、旨味成分のグルタミン酸系の
添加物かもしれません。脳がバグって中毒性があります。
それでもいいという方は、この記事は参考にならないかもしれません。
普通に米なんだから、1日経てば、硬くなるのは当たり前なんだよ。
それが3日以上日持ちするってどういうこと?
「硬くならないように保水力のある砂糖の力をかりて、硬くなりづらくしました”!」
「米がβ化(硬くなること)しづらい環境で製造・販売しています!」
こういうレシピの調整や工夫は大事で、とてもいいと思います!
これでも2日間の日持ちかな?
3日以上の日持ちする「おはぎ」はちょっと疑問に思った方がいいですよ。
和菓子と言うものは、日本の気候風土と先人たちの創意工夫が生み出してきたものです。
私たち和菓子屋さんは、心を込めて作って、魅力を伝えて、
お客様に買っていただけないと、生きていけません。
今回は 「美味しさ × 手軽さ」 を 重視
以前にも 「おはぎ」の作り方を紹介した記事があります。↓↓↓
こちらに「おはぎ」についての詳しい解説などがあるの興味のある方は是非ご覧ください。
作り方もほぼ同じです。 こちらは少し安価?に紹介してます。
前回の記事と違うのは、
ちょっとお金かかるけど、最高の材料を買って作るです!
それでも、和菓子屋で買うよりコスパは断然抜群です!
米は、等級の高い 新潟県産の黄金もち米
を買ってください。
色々試した結果、個人的にはこれがベストだと思ってます!
コシ、風味バランスが良く、当店でも長く使用しています!
しかし、自分が気に入ったもち米があればそれが一番です。
餡は、製餡所の添加物の使われていない 美味しい餡
を買って使ってください。
中途半場に市販されているスーパーの餡より、
餡のスペシャリストである製餡所の餡を使った方が断然美味しい!
ネットで手軽に買えるのが◎
和菓子屋も美味しいが、買いに行く手間・売れ残り餡の場合がある。
が、本当に気に入った餡のある和菓子屋があるなら、そこがいい。
前回より少し値段はしますが、
和菓子屋さんと同じ、
いや
和菓子屋より美味しい「おはぎ」が作れる可能性があります。
レシピ
(10~15個分)
新潟県産 黄金もち米 2合 (最低1時間は水に漬けて下さい)
美味しい水 370g
上白糖 20g
美味しい水 30g
塩 1g
美味しい餡 適量
粒餡、漉し餡、きなこ、ごま それぞれお好みで調整してください。
こしあん・つぶあん → もち米30g・餡40gで包む
焦がしきな粉 ・煎り黒ごま → もち米50g・餡5gを包み、 きなこor ごまをまぶす
数ある他サイトのレシピの中から、選んで頂いて本当にありがとうございます。
このレシピは働いていた店のレシピや、既存のレシピを改良したものです。
すごい時短になったり、効率的ではないとところもあると思いますが、 それでもプロが実践していて、美味しくなる理論や科学を基に手間をかけております。
最新の情報ではないこともあるかもしれませんがご了承ください。
また、理論があっていれば、他サイトさんのレシピでもできますので、そちらでも構いません。 美味しくて、添加物使わず、正しい和菓子を皆さんに召し上がっていただけたら嬉しいです
作り方
衛生上の問題から、特別な場合を除き工場に機器が持ち込み厳禁。
その為、画像や動画がないものが多く分かりにくくて、本当ごめんなさい。
でも本気で解説していきます。絶対に美味しくて、上質なものができます!
- もち米は最低1時間は水に漬けておく。
★ 時期や状態によるが、もち米の水の完全吸水目安がだいたい2~3時間。古米の場合は+1時間 - 釜に水を加え、炊飯器でおこわモードで炊く。
お焦げにならない火加減で,やや硬めに炊き上げる。
やわらかいのがお好きな方はここで調整してください。
和菓子屋さんは米をボイラーで火力強めで30分蒸してます。焦げない。
★ 水加減と火加減がとても大事(ほぼ、ここで仕上がりが大きく決まります。
炊飯器によるが、なるべく、水分を少なめにして
硬めに炊く。そうすると米の食感が残り、味わえる。 - 炊き上がったら、塩を加えて、
米を木杓子でほぐし、水分を飛ばす。
★ 気化熱で水分を蒸発させる。(炊飯器の場合はどうしても、軟らかくなりがちなので、飛ばす)
★ 和菓子屋さんの様な蒸気加熱の場合は、軽くほぐすだけでよい。(硬めに上がる為)
← 実際、仕事場で米をほぐしている様子 - 粗熱が抜いたら、沸騰した砂糖水を加える。
木杓子で優しく全体に馴染ませる。 餅状にしないこと!!
米が軟らかそうな時は、加えなくても良いです。(時間経過・気化熱で少し硬くなる。)
★ 砂糖水は米が固くなるのを少し防ぐ為。劇的に変わるわけではありませんが、効果はあります(砂糖の保水力)
★ 蒸し器などの蒸気で加熱の場合は、米がダマになって硬くなったところに加えて、ほぐしてください。 - 濡れ布巾をかぶせて、30分蒸らす。
★ 全体の均一化と、熱を抜くため。 - 蒸らし後、手に水を少しつけて、かるく米をにぎる。
少し握らないと米が崩れてしまう。
★ 握りすぎると米の食感を失ってしまうので注意。
← 実際、軽く握って米を種切した様子 - もち米を30gに種切り(分割)。なるべく丸く。
きなこ・ごまは、50gに種切する。
★ あれば、固く絞った網布巾などの上に米を広げると作業性がよい
★ 米がばらけやすいので、水をつけすぎないようにして、少し力をいれて握って分割する。
★ 米は乾きやすい。作業に時間がかかる場合は、米が乾かないように布巾をかぶせておく
- こしあん・つぶあん → 30gの米玉を好みの餡で包む。(上がり目方70g)
きなこ・ごま → 50gの米玉で餡5gを包み、
きなこorごまをまぶす。 (上がり目方 65~70g)
★ きなこ、ごまは、それぞれバットや容器に入れておいて、その中で転がしながら、まぶすとよい。
きなこは、仕上げに表面に茶こしなどで、ふるいかけるとさらに美しく仕上がる。
- 俵形、丸形、お好みで仕上げる。
今回は3月「ぼたもち」と言うことで牡丹の形 = 丸い型に仕上げます。
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