ワッフルと聞いたら、鉄板にサンドして作る、網目状の形のベルギーワッフルが有名ですね。
ビュッフェのスイーツコーナーや、おしゃれなカフェなどに
かなりの確率で鎮座しているでしょう。
今回、作るのは洋菓子屋や和菓子屋で
ほぼ見かけない絶滅タイプのワッフルです。
スーパーのケーキコーナーや、大手のケーキ屋さんで大量生産のものは見かけます。
十分美味しいです。でも、添加物の味たっぷりの機械生産品なので
ちょっとロマンがないですよね。
そもそも和菓子ではないので、なぜ和菓子屋さんで取り扱っているの?と
突っ込みどころです。
人気の洋菓子の良いところをとりいれて
なかにサンドするものに餡をいれたら、
「和菓子っぽくなるんじゃない?」「和洋菓子として売ろう!」っていう感じで売り出したのでしょうか?
このワッフルの起源は
18世紀のギリシャで生まれました。最古のお菓子の一つであるウブリ (小麦粉と卵の生地を鉄板で丸く焼いた菓子)に
凹凸の模様をつけて焼く。それをゴーフルと呼ぶようになったのが始まりです。
とても庶民的な菓子でクレープと同じように露店で売られて、大衆に人気と馴染みが深い菓子です。
国によってワッフルの特色が違います。ベルギーワッフルや、アメリカンワッフル。
今回作るのは、ジャパニーズワッフルと呼ぶものです。
ちょっと昔ながらのノスタルジックな菓子なのですが、
ワッフル生地の ふんわり感とやわらかい口あたり、中のカスタードや生クリームのとろけるような
感覚がたまらないですよね。
私の勤めているお店では、今は取り扱いがないです。
ですが、
何年か経ても、お客様からリクエストがある愛された商品でした。
このまま腐らすのは、もったいないのでレシピを紹介するので
自宅でちゃちゃっと作ってみて下さい。
レシピ (サンドするものはお好みで♪)
(準備するもの)
泡だて器(ホイッパー)、木杓子、ボール、容器、鍋、ラップ、ゴムベラ
フライパンかホットプレート、平鍋、ワッフル型(あればでOK)、油(ショートニング性のあるものなら尚可)
(生地)
全卵 300g
上白糖 215g
蜂蜜 30g
重曹 1g
薄力粉 250g
延べ水 50g
(カスタードクリーム)
牛乳 250g
上白糖 50g
卵黄 3ヶ
薄力粉 10g
コーンスターチ 10g
オレンジキュラソー 5㏄
バニラエッセンス 1㏄
※ 作るのが手間な方は市販のカスタードや、生クリームでもOKです。
どら焼きや、トラ皮焼きなども同じような感じで作れるので、是非、参考にしてみてください。
ただし、生地の硬さが大きく違うのでポイントを押さえましょう。
数ある他サイトのレシピの中から、選んで頂いて本当にありがとうございます。
このレシピは働いていた店のレシピや、既存のレシピを改良したものです。
すごい時短になったり、効率的ではないとところもあると思いますが、 それでもプロが実践していて、美味しくなる理論や科学を基に手間をかけております。
最新の情報ではないこともあるかもしれませんがご了承ください。 また、理論があっていれば、他サイトさんのレシピでもできますので、そちらでも構いません。
何より美味しい和菓子を皆さんに召し上がっていただけたら嬉しいです。
作り方
衛生上の問題から、特別な場合を除き工場に機器が持ち込み厳禁。
その為、画像や動画がないものが多く分かりにくくて、本当ごめんなさい。でも本気で解説していきます。
美味しくて、上質なものができると思います。
また、想像して考えて作る方が、菓子作りの楽しみであり、創造性や感性を磨くチャンスです。
是非、やってみてください。
(カスタードクリームの作り方)
- 半分の量の砂糖と卵黄をボールにいれて、ホイッパーで白っぽくなるまで混ぜる。
★ しっかりと混ぜることで卵黄の固まりにくくなります。
その方が均一になめらかに仕上がります。 - 1に薄力粉とコーンスターチを合わせて篩に通したものを加えて、軽く混ぜる。
★ 混ぜすぎるとグルテンが出るので、軽く混ぜる程度OK - 牛乳と残りの砂糖を別の鍋にいれて、沸騰直前 95℃位まで加熱する。
★ 沸騰すると膜が張ってしまう注意。できた場合は取り除きましょう。 - 3を2に少しずつ加えながら、混ぜる。
バニラ・エッセンスとオレンジキュラソーを加える。
★ バニラ・エッセンスとオレンジキュラソーの風味を出すなら、カスタードクリームが
出来上がって、冷めたときに加えるとよい。気化すると風味が少しなくなる。
★ 一気に加えると熱すぎて、卵黄が凝固してしまうので注意。 - 混ざった4を裏漉ししながら、鍋に入れる。
- 中火くらいに加熱して、木べらで底から混ぜるようにして、
とろみをつけて、なめらかにしていく。
★ 沸騰するまではさらさらした状態なのでゆっくりと混ぜていても大丈夫です。
★ とろみがついてきたら、焦げやすくなるので混ぜる速度をスピードアップする - 大きな気泡が出てきたら、出来上がりの直前です。
一部が固まってきたら、あっという間に全体が固まり始めます。
ここが最大の山場です。慌てずに丁寧にこなしていきましょう。
へらですくって落としたら、線が残る。持ったりとした感じになればOKです。
食べると粉っぽさはありません♪ - 別の容器に移して、広げます。粗熱が抜けたら、
表面にラップをかけて冷蔵庫で冷やしましょう。
カスタードクリームは、生クリームと餡との相性も抜群。
一緒にパンなどに塗って食べるのもおすすめです♪
(生地の作り方)
- 100gの卵を卵黄と卵白に分ける。
(約2個分、すこしオーバーしてもよい。卵白量で調整もOK) - 残りの200gの全卵と1の卵黄をホイッパーで混ぜる。
- 別の器に上白糖160gを入れて、2を少しずつ加えて、
木杓子で泡立てないように摺り合わせていく。
★ 肌理の細かい生地にしたい。泡立てはメレンゲでするのでここでは泡立てない。 - 3に蜂蜜を加え、軽く混ぜる。
- 2gくらいの水で重曹を溶き、加え、軽く混ぜる。
- 分けた卵白を残りの上白糖を加えて、8分立てのメレンゲにする。
- 6を5に加えて、木杓子で均一に混合する。
- 薄力粉を加えて、生地の固さを延べ水で、調整します。
どら焼きの塩梅よりもかなり固めです。
掬って落としたときにはっきりとした線がかけるくらい。
生地を掬って落として、容器をゆさぶるとやっと平らになるくらいの硬さです。 - ワッフルの型があれば弱火に熱して、油を十分に敷く。
ワッフルの型なければ、鉄のフライパン、ホットプレートなどに油を敷いて、
どら焼きみたいに焼きましょう。 - 型やフライパンにお玉で掬って、直径10㎝~15㎝の小判の形に流していきます。
★ 目安はあるものの、どのように流すか、自分のお好みで、感覚で作りましょう。
お店で売っているものは、生地とサンドするものをあわせて重量65g~80gくらいです。
生地が固いので、1,2回に分けて流し、お玉で広げる必要があります。
火加減は鉄板に水滴を垂らして、「ジュー」と音が鳴り、
3~4秒くらいで消えていくくらい。 - 片面を焼いて、裏返したときに生地が膨らんでさっと火が入ったら、とりましょう。
★ 焼きすぎると、固くなり、曲げたときに割れるので注意です。
トイ型や、U字のカーブのある容器などにおいて、曲げても割れないように
クセをつけます。 - 好みの餡や生クリーム、カスタードをサンドして出来上がりです。
今、絶滅寸前!?少数精鋭のワッフルの美味しいお店
和菓子屋さんでワッフルを売っている所はなかなか珍しいです。
専門のワッフルの焼き型に、ひとつひとつ慎重に流し込み、崩さないように取り外す。
生産効率の悪さなどで、取り扱っている店も少ないのが現状。
そんな中、こちら店ではひとつひとつ丁寧に、添加物を使わずに、
焼き上げています。
日持ちしない菓子と材料を抱えるリスクを背負いながらも
美味しく作りぬく姿は
作り手の意志の高さと、こだわりを感じます。
ふんわり食感の生地とたっぷりのカスタードクリームの相性は抜群で
言うことなし。
味や食べたとき感じは、どこか懐かしい感じがして、
想像通りに近いかもしれません。
しかし、
それでいてもっと食べたくなるような、上品な甘み。
焼きムラのない生地肌が、丁寧な熟練の職人の技を感じさせる。
カスタードクリームのくどさやしつこさがない。ボリューム感あるけど、
食べた後、なんかすっきりとする。(あくまで個人の感想です。)
こだわった地産の素材を生かして、作り込まれたことが分かります。
ネットショップで取り扱っていますが、添加物を使わない為 日持ちが2日間。
それでも人気な理由は食べてみれば分かります。
実際に店舗にいっての購入をおすすめします。
あと、同じ系統の菓子である 生どら焼きも 美味しいですよ♪
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