専門店と家庭ではどうしてこんな差がでるのか?
プロはどんなことをしているのか?
知っている方も知らなかった方もいると思いますが、とても大切な基本的なことを話していきます。
色々な種類の菓子を作る際に、共通してよく行う作業があります。 ひと手間加えるワケを知って、差が出る美味しい和菓子を仕上げましょう。
シンプルな素材で和菓子は構成されてる。
水にこだわる
- 水分は菓子や食品の大部分を占めています。
美味しい水を使うことにより、美味しいものができる。 - 水は実はとても腐りやすい。
新鮮な美味しい水を使う。
食品を扱う美味しい店は美味しい水源が近くにあることが多い。 - 日本の水道水は超優秀。
世界のどの国を見ても日本ほど整備されて安全で美味しい水道水はありません。
だから、食べ物がだいたい美味しい。
美味しい水で炊き上げた餡は小豆の風味を引き立て最高です。
火加減とは?
まず、火加減で守らないといけない点は
どんなに強火と言われても、火力を全開にしてはいけません。
鍋のまわりの火の先端の高さが、鍋の中の内容物の水位または物の高さを超えてはいけません。その境界が焦げてしまいます。ぎりぎりにとどめておきましょう!
強火、弱火は火の強さを調整することではない。
火力は =火の強さ × 撹拌 によって決まります。
これは超大事です!!!!!
どんなに火が強くても、頻繁に混ぜていたら、ものに熱が入らない。
これはどんなに火が強くても強火にはなりません。
逆に火が弱くても、ほとんど撹拌しなければ、熱がたくさん伝わるので、弱火にはならないのです。
ほんとうの強火は、火の先端が超えないような強い火で、焦げないくらいの撹拌になります。
熱がガンガン伝わりますよ。
作る菓子に合わせた火加減にしていきましょう!
砂糖や小麦粉、粉類などを「ふるい」にかけるワケ
生地を作る際に上白糖をふるいにかけて加え混ぜる、薄力粉をふるいにかけて加える。など、レシピでよく見るが、どうしてか?そのまま加えてはいけないのか?
もちろん、そのまま加えても問題ない場合もあるが、私たちプロはほとんどの場合はふるいにかける。
理由①異物や虫(コクゾウムシ、蟻)などの混入を防ぐため。
理由②粒子を細かくし、分離させるので、分散性がよくなり、混ぜやすく、馴染みやすくなる。
特に小麦粉などはうまく混ざらない時は、どうしても撹拌回数が多くなり、グルテンが形成されてしまうので、ふるいにかけることはとても重要である。
グルテンの形成を防ぐワケ
小麦粉は生地の骨格となる材料で色々な役割があり、とても重宝されますが、
ほとんどの菓子においてグルテンの形成を防ぐ必要があります。
グルテンというのは一言でいうと、小麦粉のタンパク質からできる粘りと弾力のある物質です。
小麦粉に水+撹拌でグルテンが発生します。
麩饅頭やパンなどグルテンを利用した菓子や、普通に作れば適量のグルテンは出るので
これはメリットがあるので良いのですが、
必要以上にグルテンが発生すると、
①生地に粘りがでる。
②生地に硬くなる。出来上がった菓子が硬くなる。
③日持ちがしない。
④どら焼きなど丸く鉄板に流すときに綺麗な円にならなくなる。
作業性が悪くなって、食感が悪くなり、日持ちもしないなどいいことはないです。
なので、グルテンが形成されないように作るために
①生地をさっくり混ぜる(切るよう捏ねる)
撹拌の仕方でグルテン形成しやすくなるため
②生地を冷ましてから小麦粉を加える。
温度が高いとグルテン形成しやすい。
③油脂、砂糖、アルコール、酢などを加えてグルテンを弱める。(塩は強める)
など、最低限の知識として覚えておきましょう。
小麦粉を詳しく知りたい方はこちら(日清製粉)
菓子の出来上がりの目安
蒸饅頭
饅頭は圧力により火が入ります。饅頭表面から火が入り、一番火が入りにくい底の部分を
触ってみて、ブヨブヨしていたり、割ってみて生であったらもう少し蒸す必要があります。
オーブンによる焼き菓子
コメント