プロが教えます!和菓子屋の水まんじゅうの作り方と美味しいワケ 

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餡の職人が作ったとても美味しい餡です。 あんこまんもおすすめです!

基本が結局美味しいレシピ

このレシピには、市販されていない材料を使用している可能性があります。(長野県の方は多分、スーパーでも買える)
インターネットで取り寄せる必要があるので、ご了承ください。

これからの暑い季節、どうしても食欲が低下して、あっさりと冷たくて、のどごしが良いものが

食べたくなりますよね。

しかも、できる限り安くて健康的で罪悪感がないもの。(笑)

和菓子は味見で食べ飽きていて、プライベートではできるだけ見たくもないのですが、

夏場にかぎっては、プライベートでもこの水まんじゅうは食べたくなるのです。

夏場の和菓子の四天王と私が勝手に思っている、水羊羹、水饅頭、麩饅頭、葛桜。

これらは、和菓子の中でも比較的に、材料がシンプルで作業工程が少ないので、素材の特性が

顕著に出ます。

特に水分量が多いので、使用する水は美味しい水を推奨します。

美味しい湧き水、水が美味しい場所は食べ物がうまい

今回は水饅頭についての事とレシピ、作り方を解説していきたいと思います。



美味しい水羊羹の作り方は↓

水饅頭について

水の都と呼ばれる岐阜県の大垣市で誕生した

大垣は古くから豊富で質の良くに「水の都」と呼ばれており、庶民が水菓子を楽しむ風習が江戸末期には存在していた。

明治30年、和菓子屋の上田文七がくずもちを原型に名水を生かした和菓子を考案。

水に浸けても流れないよう改良したことが水まんじゅうの起源とされています

1995年には大手製パン業者が「水まんじゅう」のまさかの特許出願。

商標が認められると観光資源が損なわれると判断した地元業者らは、

対策委員会を設けて「発祥の地」である証明書を集めて異議申し立てを行う。

その結果申し立てが認められ、出願は取り下げられた。


山本五十六も水まんじゅうが好物です。

しかし、これは出身地の新潟県長岡市で売られている酒饅頭(塩小豆の餡を酒粕と餅米の皮で包み蒸した物)に

氷水と砂糖をかけて食べるという物で、本項の水まんじゅうとは異なります。


水まんじゅうと葛饅頭の違いは明確ではないが、ある程度はある

葛まんじゅうは、基本的に葛粉と砂糖とお水だけで作ったものです。葛桜っていう和菓子もありますよ。

葛は低温で老化しやすいデンプン質なので、冷蔵後(5℃)に30分以上いれると固く白く濁るのが大きな特徴です。
出来立ては本当に美味しくて、独特の食感を楽しめますよ。
日持ちしない上に、葛粉は材料高く、扱いも難しいので、自信をもって売り出している和菓子店には尊敬の念を持っています。

左側が、白く濁る葛100%の葛饅頭。右が葛粉以外が加えられた透明感がある水まんじゅう。

水まんじゅうは、葛粉をベースにゲル化剤やデンプンやわらび粉等を数パーセント調合してます。
冷蔵庫に入れた状態で2~3日は美味しく召し上がれます。食感はお店によってまちまちであることが多いですが、基本的には葛まんじゅうとよく似ています。
葛のみの葛饅頭は時間とともに澱粉が老化してぼそぼそになります。寒天や澱粉を加えて、欠点を補っています。


店によって、葛粉を一切使用してなくても葛饅頭と謳っているところもありますし、

全く関係のない材料も使っているところでも、しれっと水まんじゅうとして売り出している所もあるので、一度、基本の葛饅頭と水まんじゅうを食べてみるといいですよ。
結構違いますよ。

あんこまん
あんこまん

数ある他サイトのレシピの中から、選んで頂いて本当にありがとうございます。
このレシピは働いていた店のレシピや、既存のレシピを改良したものです。

すごい時短になったり、効率的ではないとところもあると思いますが、 それでもプロが実践していて、美味しくなる理論や科学を基に手間をかけております。

最新の情報ではないこともあるかもしれませんがご了承ください。
また、理論があっていれば、他サイトさんのレシピでもできますので、そちらでも構いません。 美味しくて、添加物使わず、正しい和菓子を皆さんに召し上がっていただけたら嬉しいです

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レシピ  14カップ分位。

(生地)
イナゲル露草       50g
伊那寒天 大和       1g
グラニュー糖      170g
美味しい水       430g



(中餡)
少し硬めの小豆並餡      適量(だいたい180g)
好きな餡でもOKです!


    
※12gの餡玉にして生地ができる前に用意。 
 餡が固めなのは、生地の水分が多いので食べたときにちょうど良いからです。
 軟らかすぎると生地が割れてしまいます。
 市販の餡でも全然OK!こしあんの作り方の記事はこちら
※缶詰の桃や杏などフルーツをカットしていれてもとても美味しいですよ!

イナゲル露草と大和は伊那食品のブランドです。

材料が特殊ごめんなさい。ですが、数ある組み合わせでベストだと思ってます。
プロが使う素材ですが、楽天や通販サイトでも購入できます。市販のものと圧倒的な差が出るので、
こだわる方は是非、使ってみて下さい。(私は伊那食品の回し者ではありません。(笑))

イナゲル露草は、葛粉ベースで、寒天、澱粉のミックス粉材料です。

大和は寒天ですが、透明感とゼリーのようなつるんとした弾力を出すために使用します。

寒天は1gで50倍の水を抱え込むやばい能力があるので、計量ミスに注意してください。

グラニュー糖や白ザラ糖、鬼ザラ糖を使用してください。

グラニュー糖や白ザラ糖は透明度やすっきり感があるので推奨します。

上白糖を加えると、加熱した際にビスコと呼ばれる転化糖とメイラード反応を起こします。

茶色く、カラメルみたいな色がつくのでおすすめしません。

水まんじゅうの場合はアレンジがたくさんできる!

葛饅頭、葛桜などは火を通す(本返しや半返しという)とあっという間に固まったり、特性上あまり
材料を加えてアレンジすることはありませんが、


水まんじゅう場合は、火を通すとき、材料を加えて味付けアレンジができるというメリットがあります。

ただし、酸性のものを加えて加熱すると、コシが切れて食感を損なうので注意が必要です。

酸性のものを加えるときは、混ざったらもう生地が出来上がり状態の時に加えましょう!

作り方

あんこまん
あんこまん

衛生上の問題から、工場にカメラや機器を持ち込めないです。
その為、レシピの画像や動画がないものが多くて、本当にごめんなさい。
でも、プロが本気で解説していきます。絶対に美味しいものができます!

下準備

  先に餡玉を用意しておく。
  鍋の重量を計っておく。(上がり目方の目安となる為)

  入れる容器を並べて準備しておく。お好みの容器でOK。
     菓子店では50㏄くらいの水が入る容積のプラスチックカップを用意。
    (餡玉12g、生地38g±5。計50g±5)。特殊な素材の容器でない限り取り出しが難しいことはないと思う。
  流す道具(家庭ではお玉などで容器に流す。プロはドロッパーと言う超絶便利な流し道具を使う)を用意。
  生地ができたら、固まる前に流しいれないといけないのでスピードが求められる。準備できることは先にしておこう。
  

  1. 鍋にイナゲル露草、大和、グラニュー糖を合わせて、よく混ぜる(粉体混合)
    ★ ビニール袋などにいれて良く振って合わせる。(ダマになるのを防ぐ)


  2. 1を手鍋に入れ、中心部分に水を加えながらホイッパーで混ぜる。
    混ざったらやや強火にかける。
    ★ 流動状のものはホイッパーで混ぜるのが基本。まんじゅうなどの生地は木杓子で


  3. 木杓子で底から混ぜながら、焦げないように全体に火を通す(本返しにする) 
    ★ 一気に火が入るので注意する



  4. 上がり目方500g(鍋の重量除く)で火を止める。
    ★ 倍量や量が多い時、時間がかかる時は、湯煎して生地が冷めて固まらないようにする。


  5. 並べた容器に1/3ずつお玉や、ドロッパー流し入れる。(生地の残量をよく見ながら)
    ★ 固まるのが早いのでできる限り手早く行う。
    ★ 空気が入らないように入れられたらすごい



  6. 餡を容器に入れる。



  7. 生地の残量を調整しながら、餡を隠すように残りの生地を口きりいっぱいまで流す。
    ★ この時に多少、固化していても冷めて固まるとくっつくので気にしすぎない。

  8. 冷蔵庫で、冷却して固めて完成です!
    食べるとき容器から、指で淵をなぞるようにして取り出してください~
    水の中でいれながら取り出しても問題ないですよ!
    和菓子屋では水の中に入れて取り出しているところもあります!

日本で一番。つまり世界で一番水饅頭が美味しい店。


金蝶園総本家 (岐阜県) 水まんじゅう 4ヶ入 520円

金蝶園総本家公式ホームページより。型に入った水まんじゅう

水まんじゅうの発祥の地でもあり、美味しい水まんじゅうの激戦区である岐阜県の大垣市。

そんな中でも、私がとても好きなのは、こちら金蝶園の水まんじゅうです。

つるんとしていて上品な甘さですっきりできます。

やはり、水が美味しいのと、手間暇かけて、こだわって作っている姿が浮かんできますよ。

水羊羹もおいしくておすすめです。日持ちとかさせないで、品質を追求しているところが

とても好感が持てます。店内の雰囲気も良くて、中で食べる事も出来ますよ!
(現在は店内で飲食できるかは要問合せ)

昔から大垣は良質な地下水が豊富であり、水の都と言われています。
この名水によってこの店で明治初期に誕生したのが、大垣名物「水まんじゅう」です。

冷たい地下水に漬けて冷やせるように、葛粉に水に強いわらび粉を加え、柔らかく炊き上げた生地を陶器のお猪口に流して固めているそうです。


店頭の水槽の中、お猪口に入った水まんじゅうが冷やされる姿が何とも趣深くて涼しげな夏を印象です。
定番のこし餡、抹茶餡の他に、月替わりで季節のフルーツ餡の3種類あります!
4月から9月にかけて6種類のフルーツ餡をご用意しております。

岐阜県内にいったら、水まんじゅうを買いに行こう!!

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