体に良いとされる大豆からできているきな粉をふんだんにまぶし、
口に入れたら、滑らかな求肥の餅生地と共に溶けてなくなる餡。
きな粉餅と言われれば、安倍川餅などをイメージされる方もいるとおもいますが、
今回は、求肥の生地で餡を包むタイプのきな粉餅つくります!
プロ目線で誰でもできて、わかりやすく解説していこうと思います。
美味しさの 結論
砂糖を加える前に十分に焦がさないながらも熱を加えてコシが出す。
水、きなこ はなるべく美味しいものを使用。(この材料が菓子の大部分を構成)
餡と求肥のやわらかさは同じにして、一体感と溶けるような口当たりを出す。
以下で 解説していきたいと思います。
そもそも、きな粉餅って?

きな粉餅の由来は静岡県の名物である安倍川餅といわれている。
安倍川餅は砂糖を加えた餅にきな粉をまぶした物です。
安倍川の近くにある茶屋に徳川家康が立ち寄った際、
きな粉を砂金に見立てて献上したことから安倍川餅と名付けられたそうです。
現在はきな粉をまぶしたものと小豆の漉し餡を混ぜたもの、中に餡を入れたものなど色々である。
現在は、きな粉に砂糖を加えるのが一般的ですが、安倍川餅が生まれた当時は白砂糖は貴重であり、高価であったが、人気が高かったようです。

数ある他サイトのレシピの中から、選んで頂いて本当にありがとうございます。
このレシピは働いていた店のレシピや、
既存のレシピをアレンジ改良したものです。
すごい時短になったり、効率的ではないとところもあると思いますが、
それでもプロが実践していて、美味しくなる理論や科学を基に手間をかけております。
最新の情報ではないこともあるかもしれませんがご了承ください。
また、理論があっていれば、他サイトさんのレシピでもできますので、そちらでも構いません。
何より添加物を使わず、正しくて美味しい和菓子を伝えて、作って、皆さんに召し上がっていただけたら嬉しいです。
レシピ 約20個分 所要時間約40分
(生地)
白玉粉 110g
美味しい水 190g
上白糖 250g
醤油 15g
刻み煎りクルミ 30g
美味しいきな粉 適量
※ バットや容器などにきなこを敷いて
練り上がった生地を入れる為に用意しておく。
(中餡)
小豆並餡(こしあん) 25gに分割して、餡玉にして先に準備しておく。
※ 忙しい方は専門店や市販のこしあんでもOK!1gあたり2円でだいたい売ってるよ!
こだわって作りたい方はこちらの記事を
※ 醤油が入っていてしょっぱくなるので、砂糖をやや多めにしてあります。
※ 今回白玉粉を使用し、もちもち食感を重視。うぐいす餅に似ています。
もちろん、滑らかさや、他の目的ならもち粉等でもOKです!
※ クルミは刻みすぎると食感がなくなってしまうので、好みに合わせてうまく調整してください。

※ 砂糖と熱がはいっているので、2日はやわらかくて美味しい状態をキープできます。
作り方

衛生上の問題から、特別な場合を除き工場に機器が持ち込み厳禁。
その為、画像や動画がないものが多く分かりにくくて、本当ごめんなさい。でも本気で解説していきます。絶対に美味しくて、上質なものができます!
(求肥生地) 初めての方は、求肥生地の美味しい作り方はこちらの記事を参考にしてください。
- 白玉粉に水を徐々に加えて、だまにならないように溶かし、火にかけて、地練りを行う。
★ 砂糖を加える前に、十分に熱を加えておくことがポイント!
コシがない求肥にならないためにする為。 - 生地に艶が出てきて、火がしっかり入ったら、砂糖を数回にわけて加える。
★ 一度に加えるとばらけてしまい、効率よく熱を加えるのに時間がかかる。 - 醤油とクルミを順に加えて、好みの固さや餡のやわらかさに合わせて練りあげる。
★ 醤油は鍋肌に当たるとすぐに焦げてしまうので、生地に当たるように加える。
練り上げる目安はお好みですが、
鍋の中で木杓子で掬って垂らして、するすると落ちる位が目安。
求肥生地の塩梅は初めてやる方は、難しいです。(前回との比較ができない為)
初めてで、良い塩梅がとれたらすごいです! - きな粉を手粉にして、生地を25g 餡25gで包む。(形は好みです。)
★ きなこをよく手に付けないとくっついて作業性が悪くなるので注意してください。
★ 生地が冷めると硬くなり、作業性悪くなるので、生地の量が多い時や時間がかかる時は
鍋ごと湯煎して、熱を下げないようにしておくと良い。
★ やわらかすぎて、包めない方は生地を少し冷ましてから、行ってください。
★ それでも、くっついてやりにくいと方は、生地にきな粉を揉みこんで少し入れて
やってみて下さい。 - きな粉を上から、ふるいに通してふりかけて仕上げる。
職人も唸る!きなこもちが美味しい和菓子店

餡が入ったきな粉餅ではないですが、求肥生地にきな粉がかかった最高に美味しい和菓子を紹介!
目白駅近くにある、志むらの九十九餅です!
代々続く老舗である志むらは、初代が昭和20年頃に九十九餅を考案、店の代表銘菓となっております。
全卵を練り込んだ求肥生地にふっくらとやわかく炊いた虎豆を入れて、
コシがありながらも、とても滑らかな求肥です!
添加物を加えなくても、職人技で十分に熱を加え、砂糖がほどよく入っているので数日、日持ちもして
お土産品としても良いです!
栗のような美味しさに煎りあげたという、上品な甘さと香りの無糖のきな粉をたっぷりとまぶしています。
かつての職場で、決して他店の和菓子を認めたがらない親方が、
「どうしたら、こんな風にできるのだろう」と言いながら、文句を言いながら食べた
とても大好きな和菓子でした(笑)
目白に行った際は、是非立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
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